「ちょっとの魔法でいいんだよ」というのがヴィルヘルム先生の口癖だ。それからは決まって「あとは適当に」。
お金を貰って仕事をしているのだから、「適当に」なんて商売をする者としてとんでもないと思うけれど、先生のお仕事はそれで成り立って、そこそこ繁盛しているのだから何も言えない。
お客様のお話を聞いて、それに見合う”ちょっとの魔法”を提供して、あとは適当に丸くおさめる。これが先生の主な仕事内容だ。私は助手としてそれを手伝っている。
これは怠け者の先生と、まだ少女だった頃の私の日々の記録。
ほのぼの 女主人公 西洋 魔法 冒険 日常 師弟
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