かつて、命の鼓動と引き換えに動く兵器《ソウルドライヴ》が、戦争に終止符を打つはずだった。
だが、人間はそれを「兵器ではない何か」に変えてしまった。
開発された最終兵器《TITAN(タイタン)》──
それは「魂を燃やすエンジン」と「生きた機械」の融合。
搭乗者との精神を完全に接続するため、その中枢にはある忌まわしき素材が使われている。
少年テオス・プロライアは、故郷の壊滅、監禁、実験の果てにその巨兵と出会う。
そして彼は気づく──これは兵器などではない。心を持ち、痛み、過去を宿す「生き物」だと。
逃亡、戦い、対話、喪失──
繋がってゆく意思と魂が、彼を“戦場を歩く火”へと変えてゆく。
燃え尽きるまで戦うその姿は、誰にも知られず、歴史の影へと消えていく。
だが、確かに世界は、彼によって変えられた。
これは、業を背負いし者たちの、終わりの物語。