今のところ、彼女の無鉄砲を止める者はいない。検挙率完落ち率100%だからだ。
「小町」というあだ名は、京都の祭りに由来する。そう、葵祭だ。葵祭の“ヒロイン”斎王代は、平安朝の装束をまとった500人が連なる行列に十二単姿で輿に乗る未婚女性と設定されていて、その大役を見事に演じたチエは、いつしか『小町』とあだ名された。
しかし、そのあだ名は進化し、『暴れん坊小町』と呼ばれている。性格が、京都人なのに、『がらっぱち』、奔放だからだ。
陸上競技、柔道、剣道、馬術も出来ることからも、『暴れん坊』に相応しい。
今日も『犠牲者』を求めて、『暴れん坊小町』は行く。
シリアス 女主人公 現代 ミステリー 斎王
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