高校生・椿聡太は卒業式直前、命を絶とうとした瞬間__異世界の赤ん坊として目覚めた。
彼を拾ったのは、かつて“賢者”と慕われた老人・トルモ。
魔法が使えないツバキは強くなるために、十七年間もの人生を鍛錬に捧げた。
編入先の魔法学校で迎えた引っ越し初日。
「安寧を守る龍」に命を狙われたツバキは、それを__たった一撃で撃破する。
それは、世界の歯車が狂い始めた合図だった。
世界中の魔獣たちが活性化し、世界はほんの少しずつ、崩壊に向かっていく。
終末が迫る世界で、少年はただ、「誰かの笑顔を守るため」に立ち続ける。
その背中が、世界に抗う者たちの心を、少しずつ動かしていく。