三度の世界大戦を経た地球は民主、自由主義を掲げる民主主義連邦と全体主義的な国際人民会議という二つの陣営に分かれた。
これはその内民主主義連邦での話。
民主主義連邦の各国はヒトに限りなく近づけられ、ヒトとして育てられた準ヒト型AIが開発されそのAIが国家機関を運営している。
そのうち連邦政府常任理事国ローマが開発した準ヒト型AIダ・ヴィンチは知能、完成度ともに世界最高と謳われ、ローマは連邦の中でも頭角を示していた。
しかし名前の通りダ・ヴィンチは芸術家気質で他のAIとは少し変わった見方をされる存在。
学会では問題児、異端児、AIとしては失敗作とも言われる。
そんなダ・ヴィンチに不調が起こり始めた。
ついには周囲の人間とのコミュニケーションにも応じなくなっていき・・・
この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。