永らくこの蒼き星に荘厳と君臨せし王国があった。
王族ケーニッヒ家が統治するその国の名はプレジアー。
内紛、戦争が途絶えぬこの時代に於いてプレジアは
屈強な軍事力を誇る鎖国国家として名を轟かせていた。
が、他国が同盟を結び、繋がりを確固として確立する中で
プレジアは、『時代遅れの堅物国』
そう、揶揄されていた。
そんな折、その鎖国国家にも変革を予兆させる
運命の転換期が訪れる事となる。
隣国バルモアから大使を独断で招き入れ
外国の文化を取り入れ、更なるプレジアの繁栄を願う
“独立師団 革命軍”
傷が絶えぬ戦争の中で、血を流し合った隣国
その隣国との同盟を異と唱え、断固として鎖国を強調した
“護国師団 反乱軍”
鎖国国家プレジアの最大の軍事力として名を連ね
国王直属の誉れ高い軍隊として総てを征伐せんとする
“国王直下 帝国軍”
大旗が乱立し、其々の思惑、野望、大義の交差は
血で血を洗う凄惨な時代へとこの国を呑み込んで行く。
この物語は、そのどれにも属さず
戦火へと身を投じる事を時代の運命に定められた
一人の流浪人の物語ー。