ミディレイ侯爵家の末娘ノーラは、生まれつき体質に問題を抱えていた。
――それは、貴族であるならば当然備わっているはずの魔法の才能が、全くないというもの。
そのせいでノーラは家族から厄介者扱いをされてきたのだが、ある日、魔導士の名門アルディオン公爵家へ嫁ぐよう父から命じられてしまう。
夫となるロイド・アルディオンは、〝超がつくほど天才な魔導士で、超がつくほど変わり者〟だと有名な人物。
よりにもよって魔法の天才に嫁ぐことになってしまったノーラは、自身の体質を隠し通さねばならない不安と共に新生活をスタートするが、公爵家での生活は案外悪いことばかりではなく…?
そして次第に明らかになっていく、ノーラが持つ隠された能力とは。
これは、問題を抱える者同士の、結婚から始まる初恋の物語。
※こちらは「カクヨム」様にも掲載しています。