迷宮《ダンジョン》。
そう呼ばれる建造物、或いは自然から織り成された迷宮に、何故、|我々《人》は挑むのだろうか?
枯れる事無く湧く資源を、財宝を、己のものとする為?
恐ろしい魔物を打ち倒し、轟く名声を我が物としたいから?
非日常でしか体験出来ない世界に行き、この身を刺激で焼き尽くしたいが為に?
きっと、そのどれもだ。
だからこそ、我々《ひと》は、迷宮《ダンジョン》に挑む事を止めない。
──では、迷宮に挑む前の確認をする。
各自、武器が欠けてたり調子の悪いとかは無いか?防具に破損してる箇所は?
食料に、最低限の衛星用品もちゃんとあるだろうな?
……おい!今回はちゃんと地図も入れてるだろうな?よし、ならいい。
他には何か──ん?嬢ちゃん達、俺達に何か用……え?肝心な事を忘れて無いかって?
いや、忘れ物なんて多分無い筈だが……。なぁ、何か他にあったか?
ん?嬢ちゃん達、この、ビラ……は?────え?ダンジョン……保険??