アイラ・タルコットは、魔術師を数多く輩出している男爵家の令嬢である。
生まれ持った高い魔力で、魔術学校に首席合格し、魔術師を目指し充実した毎日を送っていた―――はずだった。
いつの間にか歯車が狂い出し、アイラの人生が傾いていく。
周囲の悪意に心が折れ、自身の部屋に引きこもるようになってしまった。
そしてある日、部屋は炎に包まれる。
薄れゆく意識の中で、アイラに駆け寄る人物がいたが、はっきりと顔は見えずに、そのまま命を落としてしまう。
―――が。
アイラは再び目を覚ました。
「私……私はまだ、魔術学校に入学してはいない……?」
どうやら、三年前に戻ったらしい。
やり直しの機会を与えられたアイラは、魔術師となる道を選ぶことをやめた。
最期のとき、駆け寄ってくれた人物が、騎士の服を身に着けていたことを思い出す。
「決めたわ。私は―――騎士を目指す」
強さを求めて、アイラは騎士となることを決めた。
やがて見習い騎士となるアイラには、様々な出会いと困難が待ち受ける。周囲を巻き込みながら、仲間と共に強く成長していく。
そして、燻っていた火種が燃え上がる。
アイラの命は最初からずっと、狙われ続けていたのだ。
過去に向き合ったアイラは、一つの真実を知った。
「……あなたが、ずっと私を護ってくれていたのですね……」
やり直しの人生で、騎士として自らの運命と戦う少女の物語。
***
この作品は、アルファポリスさまにも投稿しております。最後の方だけ内容が若干異なっていますが、物語の本筋は一緒です。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2024年06月28日
アニセカ小説大賞1 令嬢 騎士 魔術師 やり直し
読了時間:約1,079分(539,032文字)