ある日異世界転生した! 名前はない! つか忘れた! 特技、特徴、才能、思想、思考、すべてが凡オブ凡。圧倒的普通凡人だった男は魔法がある世界、武闘派で名を馳せていた辺境伯家の嫡子として生を受け、自前のキショい天賦の才、種族特性、神から貰ったチート、ステータスシステムを前世の記憶で効率的に駆使して順調に成り上がらんとイベントを消化する!
そんなある日の事だった。辺境伯が収める領都に《深淵教団》を名乗る一派が来訪。瞬く間に領民は死に絶え、家族も騎士も従者も殺された。
生き残ってしまった。意地汚く。せめて戦って死ねば良かった。後悔と自己嫌悪ばかりが頭を苛む中、透き通った声が耳朶を打つ。馬鹿な、そんな、あり得ない。否、あり得てはならない!
終わりから始まる者。死を転じて輪廻に還る者。即ち、転生者。
「魔力で身体強化するのには限界あるよね」
『うんうん』
「じゃあさ、体と魔力を融合すればいいと思うんだ」
『なんて???』
「肉体=魔力っていう状態になれば物質には出来ない挙動も出来るし、魔力操作の要領で動作出来るんじゃないかなって」
『それ体を元に戻せるの???』
「……世界最強、か。せっかくの異世界なんだ、一つとは言わずあらゆる世界で『最強』名乗れるようにならないとね」
『無視しないで??? 勝手にスケールの大きな話を一人で進めないで???………てかさっきからどこ向いてるのさ、虚空?』
「虚無より出でる一柱が、その純粋無垢に光る一途な想いのままに『最強』を超えんとする物語。異世界転生という概念に一石を投じる本作、是非ご愛読願いたい」
主人公の活躍をその目に焼き付けよ。
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この作品はカクヨムでも投稿しています。こだわりの為空白が多いのでご了承下さい。初見で主人公の正体見破れたら崇め奉りますので挙手を。