未曾有の地殻変動と天変地異が起きて出来た地図にはない大陸の中心にある広大な湖に浮かぶ島で、聖女と魔法使いが混乱を鎮める為に行動を共にし愛し合った先には悲しい別れ、不可解ではあったけれど、とある一族の長とその両親の死、子がまだ生まれて間もない故につなぎの当主となった次兄は、次代聖女を養女として迎えた。 その後は島の人間や魔法使い達は、湖の対岸の土地へと散って営みの場を広げていく。 ただ魔法使いの始祖としての役割がある以上、簡単には死ねないファウストは最愛の女を亡くしたまま、何を見続けるのか？

物語ではなく、行方不明者の中には、もしかしたら〈異世界〉に飛ばされた人がいたかもしれない。その〈世界〉は、何者かに敷かれた運命で存在し、その存在を維持する為に別の世界から召喚された人間達は、役割を終えれば戻れると知っていても理不尽さを抱えて、いつしか世界を歪めてしまった。そして世界の失踪者の血統を持つには、別の理由があることに気づいた彼等はどうするのか……？