作品一覧全2件
代表作 連載 完結済 218エピソード
カクヨムからの転載(完結保証) 電撃の新文芸より書籍化。 【これは引きこもり少女が主人公になるための物語】 あらすじ 虹色ボイス事務所三期生の企業系VTuberとしてデビューする真宵アリス。 真宵アリスは劇場型とも言われる語りの上手さと圧倒的な声帯模写技術で衝撃のデビュー配信を行い、一夜にして人気者になった。 その中の人『結家詠』は高校を入学からわずか数か月で中退。 従姉の家に引き取られてから、一年間一歩も外に出ない引きこもり少女だった。 ネット冤罪。 それが詠の心が折った原因。 もう外に出たくない。 人間が怖い。 人前で話すことも嫌だ。 それなのにVTuberになったのもネット冤罪が理由だった。 人気VTuberとなり、数の力を味方につければ、結家詠に張られたネット冤罪の過去も払拭できるかもしれないと希望の光を見たのだ。 VTuber活動に興味もなかったのに。 そんな打算的な理由で始めた結家詠は、真宵アリスとして活動するうちに『楽しい』『続けたい』という感情が芽生えた。 同時にネット冤罪を晴らす目的で始め、デビュー前を応援してくれる人を数の力としか見ておらず、利用する気でいた自分を恥じていた。 応援してくれる人とちゃんと向き合おう。 当初の予定では、ネット冤罪を告白するつもりでいた収益化記念配信。 『VTuberにシリアスはいらない』 『悲劇を喜劇にして魅せる』 と衝撃的で悲惨な笑えない過去を『絶対に笑ってはいけない収益化配信』と題して、語りの上手さで爆笑と感動の渦を生みだしてしまう。 『The Show Must Go On.』 全てはこの座右の銘の通りに。 真宵アリスの生き方も、同期の仲間や同じ事務所の一期生や二期生の先輩方も巻き込み、視聴者にも影響を与え、人生を塗り替えていく。 これは引きこもり少女が主人公になるための物語。 笑いあり、涙あり、アクションあり、音楽あり、声優要素あり、近未来技術あり、暗殺術あり、ゴリラあり。 なんでもありの真宵アリス劇場ここに開幕! 以下カクヨム情報 https://kakuyomu.jp/works/16816700428600671727 こちらではすでに200超えて完結済み 書籍版はWEB版を大幅加筆修正した完全版です(ストーリーは変わりません) 転載内容はWEB版です。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸] ガールズラブ
最終更新日:2024年10月26日
ギャグ シリアス 女主人公 現代 職業もの 群像劇 チート 日常 ハッピーエンド グルメ 青春 ホームドラマ 近未来 声優 生き方 読了時間:約1,776分(887,775文字)
連載 11エピソード
 吾輩は雪見大福である。  白い猫である。  人間たちは吾輩をメインクーンなどと分類しているらしい。  アライグマのような乱暴者と同一視されるのは、甚だ遺憾だが理知的で心優しい猫として、寛容な心で許そうと思う。  そんなことより吾輩は憂いていた。  猫飼い主達の結婚状況を憂いていた。  ほんの少し身体が丸くなったせいで、飼い主からオヤツのちゅーとろが貰えないことを憂いていた。  それもこれも飼い主が落ち込み気味なのが悪い。  残業帰りのお疲れモードでも優しい飼い主だが、お酒が入ると「出会いがない」と嘆く日がある。  仕事は充実しているらしい。  花形の秘書課などと呼ばれる組織に配属されて、氷帝と呼ばれる若きイケメン社長という推しのそばで仕事できて嬉しいと言っていた。  正直、飼い主がなにを言っているのかわからん。  職場に出会いがあるではないか。  吾輩はそう思うのだが、社長とやらはあくまで観賞用らしい。  仕事が出来すぎて、自分にも他人にも厳しい。  ミスで叱責や詰問されることなどはない。  けれど優しいわけではない。  なんでも無言で人を見限り、他の部署に飛ばすのだとか。  そのため氷帝とやらが社長になってから秘書課は入れ替わりが激しいらしい。  飼い主が秘書課に配属されたのもそのおかげだとか。  人間とは大変である。  飼い主の愚痴が増えたのは先月の誕生からだ。  どうも人間社会では25歳を過ぎればアラサーという呪いにかかるらしい。  いくら仕事が充実していようと、恋人がいないと焦燥感に駆られて悲しくなるのだとか。  人間とは複雑である。  ちなみに吾輩のちゅーとろが減ったのはその前からだ。  飼い主が吾輩を見て、深刻な表情で「ダイエットさせなきゃ。私も一緒に頑張るから」などと言い始めたのだ。  人間とは失礼である。  そんなとき吾輩は知ってしまった。  家を守っているときに、適当にテレビ番組をつけていて知ってしまった。  人間は猫を飼うと結婚しないらしい。  なんと犬を飼うよりも結婚しないらしい。  これは家猫として看過できない問題である。  このままでは家猫の地位が危ない。  飼い主の婚活を促進しなければ。  こうして吾輩は外に出て、電車に乗り、飼い主の会社に向かった。  そして現在、吾輩は社長室で氷帝と対面している。
作品情報
コメディー[文芸] 残酷な描写あり
最終更新日:2024年12月02日
アニセカ小説大賞1 ギャグ ほのぼの 女主人公 人外 現代 日常 読了時間:約65分(32,132文字)