作品一覧全5件
連載 31エピソード
僕は所属する劇団が持つ練習場の中で鏡の前に立つ。発声練習の最中で、鏡の傍に置いた今月の公演の売上表を見つめ、思わず笑みが出た。 貴族は好奇心旺盛だ。誰かの不幸話には真っ先に食いつく。庶民相手をするよりも、金を持つ相手に劇を披露する方が金になることは明らかだった 今まで入っていたそこそこ大きな庶民向けの劇団を辞めて、個人で活動することにした。どのみち劇団では孤立していた。ちょうど良かったと思った。 売上が上がってきた頃、自分1人で披露することを条件に、その劇団に売り上げの何割かを取られる代わりに、名だけを借りて披露し始めた
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2025年05月24日
読了時間:約1,333分(666,254文字)
短編
運命とは、決して抗えないものであり僕を構成する定めだった。アーサーの為に僕は全ての力を持ってして、かけがえのないものを守ろうとした。アヴァロンの湖に向かう道中で、彼の体温が静かに冷え切っていくのを感じながら、僕は運命に抗おうと何度も何度も彼を支え続けた
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異世界[恋愛]
最終更新日:2025年03月31日
読了時間:約91分(45,299文字)
連載 2エピソード
雑踏とした雰囲気が流れるこの街で、異端の雰囲気を持つのはこの場所だけだった。建物に、上へと続く先が見えない階段が一つだけついているだけにも関わらず、見張りの屈強な男がガシリと二人構えている。整った顔つきの黒髪の男はその二人に気にも留めずに二人の間を通った。男二人はチラリと男を見たが、何も言わずに再び前を見据えた
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2025年01月08日
読了時間:約51分(25,220文字)
短編
何故彼が神を選んだのか、いくら自問自答しようと答えは出てこなかった。この数年間エルフの故郷を再建するために全てのことに費やした。暮らしの中でエルフを見ると必ず思い出すのは彼と交わした会話らしい最後の会話だった
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年05月13日
読了時間:約29分(14,151文字)
短編
やけに大げさな素振りで、魔術師たちに話しかけるエルフの男が目についた。時折首に着いた、「首輪」を邪魔くさそうな素振りを見せながらも、よく表情の変化する笑顔を振りまく
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年05月13日
読了時間:約44分(21,999文字)