エルニクス大陸の片隅にある、小国『フィリータス共和国』。
ここに住むクロッツェル家の令嬢、レイカ・クロッツェルは、ギャンブルの腕前だけは一流ながら、傲慢で少しおバカな性格が災いし、ついに家族の怒りを買うことに。
「あなたには少し反省が必要ね」
そう言い渡された先は、なんと田舎の小さな屋敷。持たされたのは最低限の生活費のみ。そして、そんな彼女に付き従うのは、毒舌で冷静なメイド、クロエ・ファルマ。
退屈な田舎生活に飽き飽きしたレイカはある日、突然こう宣言する。
「この田舎から、私たちの新しい人生を築き上げてみせますわ!」
手元にあるのはほぼ無一文の生活費と、ギャンブルで鍛えた腕前のみ。
「欲しければ奪えばいいわ!」と高らかに笑うレイカと、それを皮肉交じりに支えるクロエ。
村の小さな賭け事から始まり、次第にその名は広まり――やがて共和国全土を巻き込む成り上がりの物語へと発展していく。
人々の心を賭け、運命を賭け、最後に二人が掴むのは何か?
ほのぼのとした田舎から始まる、人生を賭けた壮大な物語が、いま幕を開ける――。