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代表作 連載 1エピソード
ブゥーン…》(窓から右腕を出し捻りハチマキをしてマルボロをふかしながら運転)現場帰りの午後。 俺はいつものように帰宅した。  玄関先から飛び込んでくる愛くるしい姿が目に映った。 里親募集で出逢った愛犬のチッポだ。 名前が卑猥だって?  俺も思ったさ。 しかもメスで美人な顔立ちのポメラニアンだ。 散歩中も女性に声を掛けられてチッポの名前を言うと 案の定お互いなんだか微妙な空気になる。 そんなこんなで、この1年間は仕事から帰宅後と朝4時に。 1日2回を15分程度ずつしているんだ。 寝る時もお腹の上か腕の間に入ってくるし可愛いやつなんだ。 で、今日もまた。 いつも通りの夕方の散歩に出掛けることにした。 チッポと散歩に行くとかなりの高頻度で声をかけられるのだが、チッポがいないと声を掛けられる事はあまりない。 なんでも人相が悪いらしいのだが、人は中身も重要なのに第一印象を見た目で決められるのはなんとも言えない気持ちだ。 (こんにちは〜 チッポちゃんもこんにちは〜 と、声を掛けてくれたのは、半年前くらいから散歩を通じて知り合った近所のおばさんだ。 見た目はふくよかで気さくでいいおばさんだ。 でもそうだな〜。 時間がない時に遭遇すると少し厄介なんだ。 話が好きな人でな。 『あ、こんにちはー! ゴンちゃんもこんにちはー』 ゴンちゃんというのはゴンザレスという名前でゴンちゃんらしい。 黒のパグなのだが、これはこれでたまらなく可愛い。 結局、ママゴンに捕まって30分程話こんでしまった。 チッポもゴンザレスも最初は尻尾振って遊んでたけど、いまは伏せて寝ているようだ。 さて、そろそろ帰るか腹も減ってきたし 『それじゃ、今日は帰りますね!いつもありがとうございます。またねゴンちゃん』 そういえばお互いの名前はお互いまだ知らない。 チッポと歩き出した。 [クァーウン]チッポのあくびにつられて俺も『ふぁーーーあっ』大きなあくびをした。 2人目を合わせて笑いあってるかのようなシーンが3秒ほど過ぎ…また歩きだすことにした。 歩きながらけど申し遅れたが自己紹介しようとおもう。 俺の名は… 。  そんな時、目の前に突然猛スピードで突っ込んできたのだ。 ドン!! あたりに鈍い衝撃音とともに目の前が真っ暗になった。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年11月27日
読了時間:約5分(2,144文字)