工藤翔馬は、毎日を何不自由なく送っていた。
しかし、そんな毎日に退屈を感じてもいた。
将来の夢は、もちろんない。学校でやりたいこともない。友達もいない。
だけど、それで特に困ることはない。そんな日々を送っていた。
ある日、通りがかった下校道で、偶然不良に絡まれる。人気の無い路地裏に連れ込まれ、カツアゲをされる。抵抗するも相手の方がが強く、暴力を振るわれ続ける。そこへ、異世界からの魔導人形(ゴーレム)が現れる。
魔導人形(ゴーレム)は瞬く間に全員を捕まえ、拉致っていった。
拉致られた場所は、異世界だった。
工藤たちは兵士として戦わされるために集めれた奴隷兵だった。
武器の扱いを教えられ、戦場に送られ、いつ死ぬか恐怖の日々を過ごす工藤であった。
しかし、ある日転機が訪れる。
自分を拉致った国の王を見る。
その姿を見た工藤はある決意をする。
自分もあんな風になりたいと。
これは、一人の少年が自由と希望を求め、剣と杖が存在する異世界を駆け回る冒険譚である。