ボイパが趣味の通称『音の出るフリーター』だったヒイロはある日、交通事故で死に、魔法やスキルが当たり前のファンタジー世界に転生してしまう。(ボイパ=ボイスパーカッション。口だけで演奏するアレ)
その世界ではジョブを決められることが出来るのだが、その中でも「吟遊詩人」はバフやデバフの効果が弱すぎて最弱レベルの不人気ジョブとなっていた。
そんなことを知らずに前世の思い出から吟遊詩人を選んでしまったヒイロ。様々な楽器の演奏や歌でバフデバフを切り替えて仲間をサポートするのが吟遊詩人なので、楽器が演奏できないヒイロは異世界で早くも詰みかける。しかし、実はこの楽器演奏というのはボイパでも条件が達成できてしまうことに気づき、さらにはボイパで発動できるバフとデバフは普通の吟遊詩人では使用できないほどのチートレベルの効果だったと判明した。
最弱とバカにされる吟遊詩人が"誰も知らない未知の技術"によって異次元の力を発揮する、ちょっと変わった異世界無双話。