目が覚めると、少女が隣ですやすや寝ていた。
俺に気づいたのか、寝ぼけ眼な目をこすりながら、上目遣いで見上げてくる。
それも中学生くらいだ。
誰だろ?
これは―――
ま・ず・い
幼女監禁とかで逮捕されるのか?
いやその前にどうして彼女は服を着ていない?
布団をめくると白の下着がちらっと見えた。
暑くて脱いだ……?
いや、今は冬だ。
そこで考えられる可能性
―――まさかッ!?
「えへへ……おにーちゃん、おーはよっ」
少し顔を紅潮させてはにかんでいる。
あらやだ可愛い。
この子ったら中学生にして男性を魅了する恐ろしい技を早くも会得しているわっ。
ん……?いや待て。
おにーちゃん?
おにーちゃんってなんだ?
あの英語でいう”ぶらざー”ってやつ……?
俺には妹も居なければ、ましてやそんなサービスなんて賜ってないぞ……。
「えーっと、誰……?」
「すぐはすぐなのだ~」
そう言って俺の胸板にすっぽりと体を収めて、ほっぺをすりすりしている。
「…………」
………………………………もう訳がわからなかった。
「今日から私が義妹だって、そうなったじゃ~んっ」
義妹……義妹。
ぎまいって、あぁ、義理の妹って書いて”義妹”って書くやつだよね。