最初の人生は陰キャだった僕はなんとか異世界に転生した。っていうか実際覚えていない。ただ前の人生が陰キャで、この二度目の人生は陰キャじゃなくてほしい。そんなことで、僕はこの世界の自分を磨け、スキルを得て、同年代の友達と冒険者になった。時間が経って、前世の記憶が徐々に戻っていき、前の人生と比べて結構陰キャっぽくなくなった。そう思ったが、ちょうど十六歳の記憶が戻った頃、その友達に裏切られ、毒も盛られ、金も奪われ、性別も変えられた。
僕は道端に放置された。寒かった、痛かった、なんでこうなった。精一杯もっといい人生を送ろうとしたのに、なぜまた十六歳でこんな目に合った。
生きる希望がほぼゼロの僕は、優しい人に拾われ、なんとか命拾いした。全てのスキル、金と地位も失った僕はこの世界の平民少女として、全部ゼロからリスタートした。