二人二声之影Ⅱ…地球軍とコンプレクシティ、そして射民国。
この三つの勢力が宇宙で激戦を起こし終戦してから、既に300年程余りの時間が経過した地球圏。
コンプレクシティは地球との友好条約に基き、今日まで地球が攻撃されることはなかった。
それは、後50年程は続く予定であった。
今後の地球軍の方針は、コンプレクシティとの技術共同、及び、射民国の勢力の分析。
主な活動は上記の通りである。
射民国は今現在はおとなしくしているようだが、いつ地球やコンプレクシティに攻撃をしてくるかはわからない。
対策を立て、対覚醒能力者用の人員として、ラー家を一人、そしてそのサポートをするものをつけることが義務づけられた。
いってみれば、この二名は危険な位置に定着させられるということだ。
そして、射民国の襲来をいち早く知らせる。
それによって、地球軍を対応させるという仕組みだった。
ラー家の人間というのは、索敵能力が人並み外れているという点であり、微弱な能力波も感知できるだろう。
今回、導入されたのは二つのグループ。
紅:初音、羽真宮:夏樹。
神月:千博、冬木:善之。
この4人だった。
今、この4人の間で企画されている内容がひとつあった。
ここ数ヶ月間に起こっている大小の事件だ。
情報を集める段階にある彼らは、一体何を示すことになるのだろうか?
霊法町から北西に30kmほど離れた場所にある巨大な屋敷。
ここが彼女達の拠点だった。
謎が収束する、二人二声之影Ⅱのもうひとつのストーリーが今、幕を上げる。