一八世紀半ば。西方にある新星ルマ帝国では、面白い小説を書けるものは誰でも大金を得られる“大娯楽小説ブーム”に湧いていた。
少年ルードゥスは、病床に伏せる妹の治療費を稼ぐため、女流作家アピリアの弟子になる。
彼女はルードゥスを一年で作家にすると豪語するも、何か様子がおかしい。
「作家になるには“武術の型”と“物語の型”を融合させた技術『文脈闘技(プロットバレット)』を習得しなけばならない」
アピリアの説明に半信半疑になるも、少年は作家になるため、彼女に言われるがまま共同生活を始めることになるのだった。