この話は、死んだ人を再び会わせてくれる修女であり、ネクロマンサーに関する話です。
主要な登場人物は名前のない修女様と名前のない語り手です。修女様は皆の前では控えめで清楚なふりをしていますが、実はエロ本が大好きな変態修女様。魔王から不老不死の呪いを受けたネクロマンサーであり、男性です。彼の目的は呪いを解き、大人になることです。
物語の発端は、名前のない語り手であり墓守である主人公が修女様を見て恋に落ちるところから始まります。しかし、偶然にも自分の母親の墓を盗掘している修女様を目撃してしまいます。修女様は私はお前の母親の弟であり、母もまた不老不死の呪いを受けたと語り、主人公に母がまだ生きていると伝えます。最初は行くのを拒むものの、結局修女様の話を聞き入れ、母を探す旅に出ることを決意します。
その旅の中で、死者を恋しく思う者や、絶望の淵に立たされた人間たちと出会います。名前のない修女様はネクロマンサーとして、また修女様として人々を助けます。この物語のテーマは、「崇高な死」と「崇高な愛」です。無限の力ではなく、崇高な愛こそが人を変え、救うものだと考えたからです。
作中では名前のない修女様や語り手以外にも、多くの登場人物が描かれます。亡き人間を恋しく思うドラゴン、自らの罪に果てしない罪悪感を抱える教主、そして長い時を生きる中で狂気に陥った狂信的なエルフ集団などが登場します。善人だけでなく、現代の基準では許されざる罪を犯した人間も描かれますが、彼らもまた人間であるため、可能な限り立体的に描こうと努めました。