伯爵令嬢のマリアは幼いときに王太子アランと婚約した。決められた婚約でも美しくて優しくて品行方正な婚約者にマリアは夢中になった。2人は仲良くやっていける——そう思っていたけれど……。
思春期に入るとアランは素っ気なくなった。
恋を自覚したマリアはわかる。アランは誰かに恋をしたのだと。
大好きだから別れてあげる。『婚約破棄』を『卒業』という優しい響きで包んで。
『第6回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』応募作品
キーワードは「卒業」
応募規定により1000文字以下のショートショートになります。