春。桜の花びらが舞う新学期の朝。
遅刻常習犯の高校生・綾乃真優は、退屈な日常に飽き飽きしながらも、どこか諦めたように三年生を迎えていた。
喧嘩っ早くて不器用で、けれど誰よりも真っ直ぐなその少年は、
ある日、裏山に落下した“空からの贈り物”に出会う。
それは、銀色に輝く巨大な卵──そしてその中には、赤い髪の少女がいた。
彼女は何者なのか。
なぜ空から落ちてきたのか。
彼女を狙って現れる、正体不明の敵の目的は?
逃走劇の中、真優は少女に“名前”を与える。
それは偶然の選択だったはずが、世界の運命すら塗り替える始まりとなった。
日常と非日常が交錯する中、少年と少女は出会い、名を交わし、
世界の裏に広がる“物語”へと巻き込まれていく。
──これは、春の朝、空を見上げた一人の少年と、
名を持たなかった少女が紡ぐ、ひとつの未来の物語。
『Sky Egg』──その“はじまり”を、目撃せよ。