確か俺は……死んだ、はずだ。
俺、白椛 縁(しらかば えにし)は、どこにでもいるしがないサラリーマンだった。
朝から晩まで会社にこき使われ、気づけば、何かを感じる暇さえなくなっていた。
そんな日々の中で、唯一の癒しがあった。
それが、ソーシャルゲーム――『ステラ・ライト』。
可愛い女の子たち「ステラ」を育成し、謎のエネミー「ダスター」を倒していく。
シンプルながら、俺にとってはかけがえのない時間だった。
……だが、そんな生活も、そう長くは続かなかった。
疲労の蓄積か、あるいはストレスの過剰摂取か――
まぁ、なんだ。あえなくポキッと、死んでしまったわけで。
だけど――目を覚ますと、そこには。
「おかえりなさい!教官!!」
「……は?」
俺の知らない『ステラ・ライト』が、今ここから始まろうとしていた。