僕は静かな階段を一段ずつ登っている。階段の踊り場にある部屋へと向かっている。その部屋に時雨と名乗る少女が居るからだ——。 　夜の学校で、朝の保健室で、昼休みで。何時かに何処かで繰り広げられる各々の日常の風景。 春チャレンジ2025参加作品になります。 ダーク、シリアス、ミステリー要素あり。 念の為、残酷な猫写が含まれるという設定にしています。対象の話には『＊』をつけますので、苦手な方はご確認お願いします。

とある街で辛気臭く、こじんまりと営まれている本屋。その本屋の本には、『記憶』がある。誰かの記憶が。 ある日、常連客の少女と店主がいつも通り会話をしていると一人の冒険者が本屋にやってきた——。 そんな、本屋を巡って起きる、ちょっと不思議な心温まるお話。