中学三年の終わり頃、葉車風等は白百合あかねに恋をした。素敵な恋だった。
あかねは風等にとって守るべき‘華’だった。
あかねを守るために、風等は手を汚していく。
そしていつしか風等は暴走する。
白百合あかねと言う女は、葉車風等と言う女を犠牲にして。
葉車風等と言う女は、白百合あかねと言う女を生きる理由として。
お互いに利用し合う。
そしてお互いの華は、ナベに入れられていく。
風等は、あかねを壊そうとした男に近づく。のこのことやって来た男に蹴りを入れ、男が気絶するまで殴って、殴って、殴った。
そうやって、何度も何度も同じ事を繰り返す。
次の日にも、その次の日にも。
だが、あかねを本当に愛して居るのは風等ではなかった。風等は警察と協力していた。
やがて時は満ちる。風等は、愛したい何かの為に。あかねは、‘最後まで信じて欲しかった‘と言う思いを持って。
道を進む。
まだ始まらない、未来の為に。