作品一覧全3件
代表作 連載 1エピソード
軽度のうつ病で通院していた男性が「心不全」で急死した。奇妙なことに、同じクリニックでは他にも2人の患者が急死していた。いずれも症状は安定し、薬の量は増えていた──不可解な共通点があった。 調査の結果、製薬会社「セントラル・ファーマ」が関わる“治験薬”の存在が浮かび上がる。未承認の薬「レクシオンα」──それは、人の意思を奪い、精神を支配する恐ろしい薬だった。 「治験成功報酬」「改ざんされたデータ」「消された命の声」──人知れず、医療の名の下に命が奪われていたのだ。 検察官・八雲ユイは「人の意思は誰にも奪えない」と信じ、狂気に満ちた闇の真相に迫る。しかし、その先に待っていたのは、医療の進歩の名のもとに隠された、より深い闇だった。 罪は暴かれなければならない。 たとえ、その声が、誰にも届かなくても──。 ◉登場人物◉ ◆ 八雲ユイ(やくも ゆい) 冷静かつ論理的な検察官。感情に流されることなく、冷徹な判断で事件に挑む。だが、その胸には「声なき声」に耳を傾ける優しさがある。 ◆ 加賀見裕也(かがみ ゆうや) 東大法学部出身のエリート弁護士。皮肉屋で現実主義だが、情に厚い一面を持つ。「人は間違い続ける生き物」と達観し、ユイとは対照的な視点で事件に関わる。 ◆ 月影ルカ(つきかげ るか) 人の「闇」を嗅ぎつける検察官。ユイを狂信的に愛し、彼女のためなら命も投げ出す狂気を秘める。 ◆ 藤堂誠司(とうどう せいじ) 「聖樹メンタルクリニック」の院長。治験薬「レクシオンα」を投与し、「治療のためには犠牲が必要」と信じる冷酷な医師。 ◆ セントラル・ファーマ 「治験はビジネス」と言い放ち、治験成功のために死者を“データ”として消し去る巨大製薬会社。 静かに消された声を、誰が暴くのか──。 罪の闇に挑むユイの戦いが、今始まる。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2025年03月22日
ミステリー サスペンス 医療 検察官 ヒューマンドラマ 倫理 法廷 精神医療 薬事法 ミステリ 読了時間:約4分(1,625文字)
連載 35エピソード
『異端審問官ナリ助 〜可愛い顔して地獄行きナリ!〜』 ※この物語は異端審問を皮肉ったフィクションです。 特定の宗教団体や歴史上の出来事を指してはいません。 すべてはナリ助がやらかした妄想と暴走の産物です。 【あらすじ】 「ワガハイは異端審問官ナリ助ナリ!!!」 その言葉を叫んだが最後、誰もが震え上がる―― だって、ナリ助の”審問”はただの無秩序な暴れん坊将軍ナリ!! ◆ ある日は教会に乗り込んで 「“神のご意志”って言えば何でも許されると思ってるナリか!?」と焼きごてを振り回し、 ◆ ある日は貧しい群衆の前で 「“信仰があれば救われる”って、胃袋が満たされるか試してみるナリ!!!」と無理やり断食させ、 ◆ さらにある日は聖職者に向かって 「“人は皆、罪を背負って生まれる”ってことは、赤ん坊の“おぎゃあ”も罪ナリか!?」と詰め寄る始末。 信仰、倫理、道徳……どんな”正しさ”にもナリ助の理不尽ビームが炸裂! しかもナリ助、怒ると突然IQが跳ね上がるという迷惑極まりない特性を持つ。 「言い返せるだろう」と思って口を開けば最後―― 「キサマの言う“善”とはなんナリ!?」 「その“正義”とやらで腹は膨れるナリか!?」 「もしも神がキサマの味方なら、なぜキサマの信者はみんな貧乏ナリ!?」 狂った哲学と詭弁で相手を論破し、最終的には焼きごてを押し付けるという恐怖のワンマンショーが繰り広げられる。 しかもナリ助は、気分次第でスネる・拗ねる・泣く・暴れるという最悪のメンタルを持つ。 周囲の大人たちは手に負えず、信者たちは神に祈るが―― 「その神サマはワガハイが今焼いたナリ!!!」 今日もナリ助は、可愛い顔して大暴れ。 焼きごての煙と共に、誰かの”信仰”が灰になっていく……。 【こんな人におすすめ】 ✅ ブラックユーモアが好きな人 ✅ 説教くさい”正義”にうんざりしてる人 ✅ 可愛いキャラが暴れ回る無秩序な物語が好きな人 ✅ 真面目な人が論破されるのを見るとスカッとする人 「神? 正義? それともナリ助??」 信仰の名の下に暴れまくるカオス審問劇、開幕ナリ!!!
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー] R15残酷な描写あり
最終更新日:2025年04月18日
ギャグ ダーク 人外 西洋 群像劇 ブラックジョーク 不謹慎 コメディ 読了時間:約118分(58,851文字)
連載 完結済 7エピソード
人は、どこまで追い詰められれば狂うのか──。 妻を亡くした男、御影俊彦。彼の手には、妻の指に絡みついたビニールロープの繊維片が残されていた。 「俺はやっていない」 涙声で訴える御影に立ちはだかったのは、2人の検察官だった。 冷徹に証拠を積み上げ、論理で追い詰めるユイ。 執拗に御影の心をえぐり、狂気を引きずり出そうとする月影ルカ。 2人の検察官が暴き出したのは、御影の胸に巣くった妻の不貞への疑念だった。 「……違う、俺は……ただ、止めたかっただけだ……」 疑念が膨れ上がり、狂気が御影の理性を壊したのか── あるいは、ルカが意図的に“狂気”を植え付け、御影を壊したのか── 正義と狂気が交錯する法廷で、ユイは思う。 これは裁判か、それとも悪意の劇場か。 人は、静かに狂う。 誰が、いつ、どこで。 それは──誰にもわからない。 ◉登場人物 •ユイ 冷静で論理的な検察官。華奢で可憐な容姿とは裏腹に、証拠と事実を武器に相手を追い詰める。狂気を秘めていながらも、自らの信念を「正義」として貫いている。 •月影ルカ ユイの右腕であり、執拗に相手を追い詰める異様な検察官。人の心に潜む「闇」を暴き、その崩壊を楽しむ狂気の持ち主。ユイに対する狂信的な愛を抱き、彼女の“正義”を独占しようとする危うさを秘める。 •御影俊彦  妻を殺害した容疑をかけられた男。孤独と不安に苛まれ、妻の不貞を疑い始める。愛と憎しみの狭間で、次第に心が壊れていく。 •御影詩織 被害者であり、御影俊彦の妻。彼女の「離婚届」が、事件の鍵を握る。 •弁護人・大原 御影の弁護人。検察側の論理の隙を突き、御影の潔白を訴えるが、ユイとルカの異様な追及に圧倒されていく。 人の心の奥に潜む闇と、それを暴く狂気の光。 これは、正義が正義を壊していく物語。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2025年03月25日
ミステリー サスペンス 法廷 検察官 ヒューマンドラマ 愛憎 読了時間:約22分(10,573文字)