孤児として奴隷扱いを受けていた少女「八番」。ある日、病弱な貴族令嬢セシリアの身代わりとして買われ、政略結婚することになる。
相手は誰もが憧れる金髪の美しき公爵、アレクシス。だが彼にとって彼女は、王に忠誠を誓うためだけの道具に過ぎなかった。
「愛は結構です。その代わりに信頼をください」
そう告げた彼女は、自身と同じように虐げられた子どもたちを救う使命のため奔走する。
けれど、嘘と秘密だらけの結婚生活の中、ふたりの心は思わぬ形で近づいていく。
ーーそして、夫は言った。
「最初から知っていた」
身代わりから始まった結婚と、孤児だった少女が真の公爵夫人となっていく愛と使命の物語。