乙女ゲーマーのハルノはある日、老舗ゲームメーカーであるカリフラワー社が贈る記念すべき20作目のクソゲー【世界で一番×××】に登場する王女の使用人エリーゼに恋をした。だが、ボリューム不足、捻くれたストーリーなど諸々のメタ事情によって、エリーゼはどう転んでも中盤で死亡する悲劇のヒロインとして設定されていた。「メインヒロインより可愛いキャラクターがこんなにあっさり死ぬはずが無い!」ファンの嘆きが次第に膨らみ、やがて【エリーゼ生還ルート】という隠しルートの存在が囁かれ始め、攻略サイト【ワサップ】に同志が集まった。その中に投稿されたバグ技の一つを試したところ、突如ゲーム内のエリーゼに憑依したハルノは、【ワサップ】と己(エリーゼ)の肉体を駆使して、誰もまだ見ぬハッピーエンドを目指す。