作品一覧全11件
短編
自分は、ちゃんと人の声を聞けているだろうか。 誰かに対して、見下した態度をとっていないだろうか。 それに気づかせてくれるのは、意外と年上の立派な誰か、ではない。 むしろ、地味で、控えめで、何も言わずに頭を下げているような人の姿だったりする。 この物語は、あるコンビニで出会った、年齢も立場も違うふたりの話です。 ひとりは、腰の低い中年のアルバイト。もうひとりは、少し傲慢だった若者。 声を荒げることも、感情をぶつけることもない日々のなかで、すこしずつ変わっていった心のかたちを短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年06月25日
読了時間:約2分(697文字)
短編
社会人になって数年が経つと、ふと立ち止まって考える瞬間がある。 このままでいいのか。もっと他に自分らしい場所があるんじゃないか――そんな思いが、ふいに胸をよぎる。 でも、答えはなかなか見つからない。 AIがキャリア診断してくれても、ネットに情報はあふれていても、本当に信じられるのは“誰かの実体験”だったりする。失敗も、遠回りも含めて語られる、リアルな声。 これは、とある会社で開かれる“懇談会”、通称「おじキャバ」での、ちょっとした心の変化を描いた物語を短編で描きました。
作品情報
その他[その他] R15
最終更新日:2025年06月19日
読了時間:約2分(941文字)
短編
ただ働くだけの日々。 周囲と同じように動いて、疲れて、眠る。その繰り返しに、ふと虚しさを覚えたとき、自分が「ただの働きあり」になっていたことに気づく。 でも、そんな無気力のなかにも、ほんの少しだけ希望が残っているとしたら――。 これは、静かにくすぶる一匹の“あり”の、小さな目覚めの物語を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月20日
読了時間:約2分(790文字)
短編
忙しさは、時に人から「大切なもの」を静かに奪っていく。 それが仕事であれ、責任であれ、誰かの期待に応えることであれ—— 気づけば、人は目の前の現実に押し流され、かつて心に刻んだ約束や想いを、いつしか置き去りにしてしまう。 けれど、ふとした瞬間に訪れる“記憶の揺らぎ”が、 忘れかけた何かをそっと呼び戻すことがある。 この物語は、そんな「揺らぎ」から始まる、ある親子の再出発の物語を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月13日
読了時間:約2分(699文字)
短編
冬の空に浮かぶ、まっ白な小鳥――シマエナガ。 あの可憐な姿に、誰もが「美しさ」を見る。けれど、雪の中を生き抜くその小さな体には、目に見えない「強さ」が宿っている。 この物語は、ある男が「奪われたこと」から始まり、「変わること」に挑み、やがて「強くなること」に気づくまでの小さな羽ばたきの記録です。 見た目に縛られ、心に傷を負った男が、自分なりの羽根を手に入れるまでのお話を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月07日
読了時間:約2分(766文字)
短編
人は誰しも、どこかに「におい」を抱えて生きている。 それが香りなのか、臭いなのかは、他人の鼻次第。 嫌われると思っていた“におい”が、ある日ふと、誰かを守る武器になることがある。 これは、加齢臭と香水が混ざった“ドクダミ臭”をまとった一人の銀行員が、毒のある上司に立ち向かった、ささやかで痛快な逆転劇を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月05日
読了時間:約2分(736文字)
短編
小田さとるは、内向的で控えめな男性。かつて大手IT企業で働いていたが、母親の介護を優先するために退職し、その後は母を看取り、静かな日々を送っている。恋愛にも消極的で、結婚相談所に申し込む勇気も出せないままでいた。 そんなある日、スーパーで起きた出来事をきっかけに、ほんの少しの勇気を振り絞る。 その小さな一歩が、彼の閉ざされていた世界に新しい光をもたらすかもしれない——。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月04日
読了時間:約2分(741文字)
短編
将来に迷う係長・岩井は、巣穴から動かないチンアナゴのような課長・大松に不満を抱いていた。 だが、取引先トラブルで落ち込む岩井のために、大松は静かに巣穴を出て動き出す。 見えなかった努力と責任感に触れ、岩井の大松への見方は変わった。 いつか大松のように巣穴にどっしりと立つ存在になりたいと思うようになるというお話を書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月02日
読了時間:約3分(1,155文字)
短編
地味で声が小さい中年サラリーマン・梶村靖男が、ヒマラヤマーモットとの出会いを通じて自分の生き方に自信を取り戻す物語を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年05月01日
読了時間:約3分(1,226文字)
短編
完璧主義の男が出会ったのは、小さな“くもけつ”。 几帳面で理屈っぽく、人との距離をうまく縮められなかった赤沢。 離婚し、一人きりの家に住む彼の前に現れたのは――天井の隅でお尻をぷるりと揺らす、一匹の蜘蛛。 追い詰められてもなお、どこか憎めないその姿に、赤沢は「可愛げ」というものの意味を初めて知る。 不器用な人間がほんの少し柔らかくなる、静かな再出発の物語を短編で書きました。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年04月30日
読了時間:約3分(1,331文字)
前へ 12 次へ