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連載 2エピソード
地球がふと息を呑んだ二〇二四年春。 東京の青年が拾った瑠璃色の球は、名前を刻んだ瞬間**「風と気象」**を従えた。 その刹那、世界79億人の脳裏に同じ啓示が閃く―― 七つのオーブが散らばっている。 名を刻めば、火・海・森・岩・時・星の〈自然魔術師〉になれる―― ニュースより速く、欲望が走りだす。 ハワイの火口で炎が拳を上げ、マリアナ海溝では深海が天へ逆流。 アマゾンの樹海、ロンドン旧天文台、チリの星空…… それぞれの極点で覚醒した七人は、国境も軍事も越えた奪取戦の“駒”となった。 しかしオーブはただの力の源ではなかった。 世界の自然バランス〈ETHER〉を共有する“命綱”。 奪い合うほどゲージは減り、ゼロに落ちれば ──地軸さえ狂う、終末(ラスト・サイクロン)が到来する。 敵か、味方か。 「相克ループ」で必ず天敵同士になる七人は、 暴走し始めた時間・大気・重力を前に **〈調律儀式=ヘプタグラフ・プロトコル〉**という一度きりの共闘賭博に挑む。 世界を救う鍵は、最強の魔術ではなく “相手の弱点を庇い合う”人間同士のハーモニーだった――。 火山弾が降る空を裂き、 深海の咆哮が都市を飲み込み、 静止したテムズ川を歩き、 星降る砂漠で七芒星を描く―― 超常スペクタクルと国際サスペンスが疾走し、 最後に残るのは、自然と人の新しい契約書。 オーブを巡る15章の群像劇、 あなたは“どの力”に名を刻む?
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2025年04月30日
男主人公 現代 魔法 読了時間:約16分(7,855文字)