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学園の異端にして碩学、アルバス・フォン・ローゼンバーグ教授が贈る、前代未聞の魔術基礎理論 ――かつて「魔法」は、ごく一部の特異な才能を持つ者だけが奇跡的に扱える、神秘の領域にあった。 ダンジョン出現初期、未熟な術者が引き起こした数々のエーテル暴走事故。その悲劇を繰り返さぬため、現代魔術体系の中核として標準化された「ノアティック・コード」。それは、まるでバナナの皮を安全にむき、美味しく食べるがごとく、危険なエーテルを論理的かつ安全に制御するためのプロトコル言語である。 本講義録では、アルバス教授が「サルでもわかる」と豪語する独自のユーモラスな語り口で、 なぜ魔術に「安全性第一」が求められるのか? 複雑な状況にどう対応するのか? いかに効率よく力を引き出すのか? そして、現象の本質を見抜くとはどういうことか? といった、ノアティック・コードの核心的な設計思想と基本文法を、時にコミカルに、時に厳しく解説する。 アークライト社が標準化に関与し、暴走による損失を防ぎ、予測可能で制御可能な現象を求める現代魔術。その根底に流れる哲学とは? 「何をしたいのか(What)」「どうやって為すのか(How)」、そして「なぜそれを為すのか(Why)」――。 未来の術師たちに贈る、エーテルと論理の迷宮への招待状。さあ、バナナを片手に、深遠なるノアティック・コードの世界へ踏み出そう!ただし、バナナの皮のポイ捨ては厳禁だ。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2025年05月13日
男主人公 学園 現代 ダンジョン 近未来 講義 魔術 プログラミング エーテル SF 読了時間:約44分(21,601文字)