もしも大日本帝国が降伏せずに抵抗をし続けたらどうなっていたのだろうか？ そう考えた事は誰しもあるだろう。 これはそんな考えの一つ、もしかしたら日本が歩んでいたかもしれないもう一つの世界の話。

ある日突然異世界へと転移してしまった『|田中真次《たなかしんじ》』。 彼が送られた世界は、魔法と科学が交わり発展した何でもありの世界。 そんな、世界へ送られた田中真次の視点で送るヤバイ世界の物語。

統一暦1800年代初頭 世界は五つの大国によって支配されていた。 この五つの大国は、それぞれ自分の影響力を広げるために世界中で、いわゆる『グレートゲーム』を行なっていた。 そんな最中の1820年、大国の1つであるメルト連合王国は東の果てに新たな大陸である『極東大陸』を発見した。 メルト連合王国は、この地の存在を他国に対して一切通知せず、この大陸の全てを自分たちの物にしてしまおうと考えた。 これは、そんな大国せめぎ合う世界のなかで、自由と栄光を勝ち取ろうとするとある小さな島国の話である。

2025年 この世界では、各地で起こる局地的な戦争や経済不安に苛まれていた。 そして、世界各国はこの不安定な情勢をどうにかするため、さまざまな対策を行なっていた。それらの対策は、後に世界を揺るがしかねない事態へと発展していくことになる。 これは、そんな数ある対策の1つとしてとある極東の島国で考えられた1つの計画から始まる物語である。