森の中、ひたすら棒立ちした少年と目が合ってしまって、仕方なく拾いました。無言・無装備・勝利ポーズ癖・よくわからん場所に宝箱を見つける男だったけど、あとからわかった。 「たぶんコイツ、昔のRPGの勇者だ」 ──時代遅れの仕様のまま、記憶を失って転移してきた彼と、訳ありで薬草採取担当のC級冒険者として務める少女。割と平和で優しい世界、ふたりの物語はまだ始まったばかり。 昔のRPGのイケメン主人公×平凡を演じる少女 ほのぼのハッピーエンド

どんなにカッコいい勇者でも、崖から落ちたり、毒沼に沈んだり、ゲームオーバーを必ず経験する。その勇者たちを速やかに救助・回収するのが“ゲーム多世界の裏方”である【ゲームオーバー救助係】ツナギくんのお仕事。 プレイヤーには知られず、主人公たちの記憶にも残らない存在—— それが彼の“役割”だった。 だがある日、バグにより記憶を失わなかった勇者マヨーナに出会ってから、ツナギの「無感情な業務日報」に、ほんの少しの私情とハートマークが混ざり始める。 「ツナギさんって、もしかして……疲れてます？」 それはゲームオーバーから始まる、お仕事ロマンスと“心の再起動”の物語。 ほのぼのハッピーエンド