ある朝、冴えない少年「堀島朔良(ほりしまさくら)」は早く目を覚ました。
憂鬱な日々をどうにか脱したい、そう少年は考えつつも、結局体が動くことはなかった。
今朝は珍しく足取りが軽く、駅の周辺まで足を運んだが……。
いきなり、雷に打たれたかのような衝撃が走った。
頭から全身を駆け巡る痛みに悶え、しばらくうずくまっていると、一つの「違和感」に気がついた。
音が無い。
喧騒が、足音が、本来あるはずの音が、一つも無い。
鼓膜が破れた?否、小鳥のさえずり、自らの苦しむ声は嫌と言うほど耳に入ってくる。
少年は、恐る恐る目を開けた。
人が、動いていない。
確かに脱した、憂鬱な日々から。
だが、変わったのは世界の方だったようだ。
※なろう、カクヨム同時投稿作品です。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
残酷な描写あり
最終更新日:2025年06月13日
シリアス 男主人公 現代 超能力 パラレルワールド
読了時間:約19分(9,178文字)