――「正しさ」とは、誰の声で決まるのか。
ふと、そう思ったことのあるあなたに――
山岳民族の少女――スレンは、雪原で凍死体を見つける。
知り合いの聖職者――リリウスの教会へ死体を運び、埋葬の支度をしていると、死体が一枚の写真を隠し持っていることに気付く。
モノクロ写真に写っていたのは、銃痕にまみれた壁の前で笑う兵士たち。
戦争が終わっていないことを告げるような、気味の悪い写真だった。
「深く考えすぎ。ただの記念写真だよ」
リリウスはそう笑い、死体を埋葬する。
しかしスレンは薄々勘付いていた。
リリウス自身が、この不気味な写真の意味を知っていることを……。
《戦争の終わりと祈りを描く歴史ファンタジー》
『これは、戦争でついた傷と秘密を抱えた二人が、許しを探しながら、もう一度日常へ帰ろうとするお話』
・2章連載中!
└週1〜2回ペース(木or日)で20時頃に更新予定です。
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※6/10追記:1章完結!
活動報告内にて、1章振り返りまとめています。
※他投稿サイトでも連載を行っています。
※軽微な流血・暴力表現があります