これは、ある中学2年生の女の子のお話___
ボッチでもなく、人気者でもない。
バカでもなく、天才でもない。
ブスでもなく、美少女でもない。
そんなちょうどいいところに立っている私。
精神障害だって、体の不自由だって何一つとしてない。
ただ…、ううん!やっぱり考えないでおこう!
何気なく1人で帰っていた放課後。
信号が赤から青に変わり、私は右足を出して歩き始めた。
その時だっけな…?あの車のクラクションを聞いたの。
《パッパー》
「え…?」
そのたった一文字が中学2年生の女子、越川 絆華(えちがわ はんか)が睡る前発した言葉だった。