作品一覧全145件
代表作 連載 完結済 9エピソード
中学生のとき、わたしはあなたになりたかった。顔がかわいくて手足がすらっと長くて同じ制服を着てるのに服が輝いて見えるような美しい中学生の美音ちゃん。やさしい顔立ちなのにどこか肉食獣めいた部分のある女の子。ある日、私は美音ちゃんがコンビニでチョコレートバーを自分のバックに放り込んだのを見つける。紙パック飲料を買ってコンビニを出て行った美音ちゃんを追いかけて「見てたよ」と告げる。
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ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2021年10月18日
ネトコン13 読了時間:約42分(20,755文字)
短編
王国の地下には「ダークファイア」と呼ばれる、黒い炎が封印されている。それは邪神が死に際して残した、万物を塵芥と化すまで消えぬことのない世界最強最悪の呪いの火であり、72人の聖女・聖者達が火だるまになりながら封印した。  もしダークファイアが封印が解き放たれることがあれば、消えぬ炎は瞬く間に大地を燃やし街を燃やし森を燃やし川を燃やし海を燃やすであろう。  そのダークファイアを現在、王国は、ゴミ処理施設として使っていた。
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年05月27日
読了時間:約8分(3,617文字)
短編
酒飲んで同僚の男とホテルいった朝。
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その他[その他]
最終更新日:2024年02月26日
読了時間:約1分(314文字)
連載 6エピソード
 陸上部の部室に仕掛けた盗撮用のカメラを回収して中身を確認したら、篠宮夏美が平沢あかねを刺し殺すところが映っていた。  平沢は陸上部のボスで部長やってて県大会いくくらいには足が速くてそんな自分を鼻にかけて高圧的な態度をとっていて、他の部員を巻き込んで篠宮のことをいじめていた。足手まといだとかバカにして本来下級生にやらせるような雑用を押し付けて私物をこっそり盗んで捨てたり売りさばいていた。平沢にはパパ活に手を出してておっさんとメシ食いにいって金貰ってるとかそんな噂まであった。だから二日前から連絡がつかないことを心配してるやつは家族くらいだったのだがこんなことになってたんだな。  映像を巻き戻してもう一度そのシーンを見る。バッテリーの問題で画質のよくないボールペン型カメラの映像が女子更衣室の棚の上の紙袋の中から篠宮の引き攣った顔と平沢の茶髪の後頭部を見下ろしている。音声がないので起こった出来事が正確にわかるわけではないが、絡んでいったのはどうも平沢の方かららしい。そりゃ薄暗くて陰気なあの篠宮って女が、かん高くて威圧的な平沢に自分から絡みにいくはずがない。  次の日から僕は何気なく篠宮を観察し始め、協力者だった藤野と金銭の受け渡しがなくなったことで拗れていく。
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その他[その他]
最終更新日:2023年03月28日
サスペンス 読了時間:約31分(15,481文字)
連載 完結済 2エピソード
 あるところに幻の街があった。幻の街にはあらゆるものが存在した。人が幸福に暮らすために必要なあらゆるものだ。優しい両親、可愛い弟、親友、気さくなクラスメイト。今日も彼女はほがらかな教師に教わってしっかりと勉強して、放課後になるとクラスメイト達と街へ繰り出して公園に店を出しているクレープを頼んでクリームのたっぷり入ったそれに齧りついた。とても甘くておいしい。日が暮れるまで遊んで家に帰り、母親に出迎えられて大きな声で「ただいま!」と言う。母親が微笑む。
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童話[その他]
最終更新日:2023年03月16日
私小説 読了時間:約8分(3,846文字)
連載 完結済 11エピソード
げらげら→https://ncode.syosetu.com/n1946gc/のその後。あっちを先に読んでください。思いついたら更新する。
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現実世界[恋愛]
最終更新日:2023年01月25日
読了時間:約28分(13,654文字)
連載 6エピソード
ただのさんだいばなし。お題随時募集中。 感想欄なりツイッタアカウントなり活動報告なりに気楽にどうぞ。
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その他[その他]
最終更新日:2023年01月25日
読了時間:約20分(9,798文字)
短編
 どうやら機嫌を損ねたらしい。ぶつりと音を立てて合成音声が打ち切られた。「イブ、もうちょっと話そうぜ」呼びかけても答えてくれない。狭いコックピットの中で固定具を外して起き上がる。肩や背中の筋肉を伸ばす。どうせ機体は足周りが損傷してろくに動かせやしない。そもそもこの機体は彼女の――管理AI『イブ』の助けなしだと俺だけではろくに動かせないような代物だ。  チャルアナとジャクリアの戦争がはじまったのは34年前の2669年のことで、元々西側社会と東側社会がくっそ仲が悪かった中で、ジャクリアは同盟国のアルメリアからの圧力で事実上の尖兵として送り込まれた。一応、「お互いに」同盟国としての支援という形になってはいるが、チャルアナに武器を供与してるのはロロギナでジャクリアに武器を供与しているのはアルメリア、この戦争は実質的にロロギナとアルメリアの代理戦争だ。ばかばかしい。だがそんなバカバカしい戦争をはじめなければいけないほどジャクリアの経済基盤はアルメリアに依存していて、「戦争をはじめずにアルメリアに支援を打ち切られた場合の餓死者数の計算結果と戦争を始めた場合の死者数の計算結果が後者の方が少なかった」というシミュレートの元、国民投票が行われて俺たちは戦争へと舵を切った。  勝ち目が薄いのはわかりきっていた。というよりも勝利を目的としてはいなかった。  なにせ人口が十倍でGDPが六倍、軍備費が十二倍のチャルアナを相手取るのだ。まともな戦いになるはずがない。風の噂によるとアルメリアもジャクリアが奮戦することをべつに期待はしてなかったらしい。けれど世界一の軍事大国のアルメリアの資金供与を受けた我が国の技術者たちが本気出して軍事研究に取り込んで衛星監視ジャマ―やらステルス迷彩システムやら「ルシファー」やら「イブ」やらを作り出してついに海戦を突破してチャルアナの本土にまで侵攻している。あいつら(研究者共)頭おかしいんじゃねーの。と思った。
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空想科学[SF]
最終更新日:2023年01月15日
近未来 人工知能 ディストピア 怪獣 読了時間:約11分(5,195文字)
連載 完結済 7エピソード
 優子ちゃんはクラスのリーダーであかるくてやさしくて勉強ができてスポーツだって得意で出来ないことはなんにもなさそうな顔をしていた優等生で、名前の通りとっても優しくてちっとも偉ぶったところがなくて「二軍」のみんなとも普通に話すし私達が気持ち悪いなと思う男の子が相手でもそれを表情に出したりはしなかった。私たちはみんな優しくて顔がいい優子ちゃんが表向きは大好きだった。その大好きの方向を間違えた耕助くんが優子ちゃんにコクったのを優子ちゃんがさらっと受け流して教室の雰囲気がこじれてくるまでは。  んで自分が振られたことを理解できていない耕助くんは教室で優子ちゃんに付きまとい出して好き好きアピールしてて、露骨に拒否って逃げ出そうとしてる優子ちゃんの手を掴んで「なんで避けるんだよ」と叫んだ。「いいかげんにして」優子ちゃんは耕助くんの横っ面をビンタした。耕助くんは一瞬なにが起こってるのかわからない表情をしてきょとんとしたあと周りの男子が「ぷっぷー女にビンタされてやがる」冷やかして笑ったのを認識して、みみっちいプライドを爆裂させた。耕助くんはぶちぎれて優子ちゃんに襲い掛かった。拳固めて右頬を思いきり殴りつけて黒板に頭をぶつけて転倒した優子ちゃんに踵を振り落として胸を強打。それから馬乗りになって優子ちゃんの顔を殴り続けた。「誰かとめろよ」誰かが言ったけどぶちぎれた耕助くんに割って入れる男子は誰もいなかったし、女子は「勉強もスポーツも出来て男子に人気があるからには私達を見下してるであろう優子ちゃん」がぼこぼこにされていることに溜飲を下げていた。耕助くんは五分間優子ちゃんを殴り続けて休憩時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。優子ちゃんの顔面への殴打は担任の向井先生が入ってきて血相を変えて耕助くんを羽交い絞めにするまで終わらなかった。草。
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純文学[文芸]
最終更新日:2022年11月21日
読了時間:約37分(18,103文字)
連載 完結済 14エピソード
 家に火炎瓶投げ込まれたときはさすがにどうしようかと思った。さすがに引っ越すしかなかったけれど、二、三回引っ越してもネット上の特定班が私の家を追跡してきて発見して同じような嫌がらせをばら撒いて父と母は完全に参ってしまった。私がわりと平気だったのは元々ヒッキーだったから。窓ガラスがいつ割られてもいいように段ボールで蓋して光が入ってこなくても全然平気だったし、食べ物とか飲み物とか深夜のコンビニ調達で余裕だった。ただ続けば私も参ってきそうだったのでいまは一人で家賃の安いアパートに部屋借りて暮らしてるけど。  で、なんでそんな状況に陥ってるかというと二年前に兄の相塚昂輝が大学で金属バット振りかざして同じ学校の野球サークルのやつらをぶっ殺したかららしい。それを聞いた私の感想は「ああ、あいつならやりかねないな」だった。基本的におとなしくて温厚なやつだったけどなんか気に食わないことがあっても溜め込んじゃって我慢して我慢して我慢して耐え切れなくなってストレスを爆発させて物を破壊する癖のあるやつだったのだ。中学一年生の兄が食器棚と冷蔵庫とテーブルを金属バットで粉砕したのを私は覚えている。あれはなにが理由だったんだっけ。
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ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2022年10月20日
読了時間:約98分(48,786文字)