ある日、天草真宇は見知らぬ土地で目を覚ました。直近の記憶では彼女は宙港からの採用通知を家で受け取ったこと以外、いつも通りに過ごしていた筈だった。
灼けるように渇いた喉を潤すため飲み水を探すさなか、巨大な蛇に襲われかけたところを奇妙な仮装をした人らしいものに助けられる。そのまま真宇を保護してくれた気の優しい相手の正体は――花緑青の鳥人だった。
真宇は彼らの雛に姿が似ていることから鳥人たちに受け入れられ、取り敢えず快適とはいえずとも安全な日々を過ごしていた。だが、ある鳥人の少年に恋心を抱かれたせいで平穏だった日々は終わりを告げる。
鳥人たちの集落から捨てられ、放浪しているところをまた鳥人に拾われる。その純白の羽根を持つ鳥人は人間の言葉を話し、理解できる存在だった。
純白の鳥人を監視する存在に保護された真宇。彼らは真宇のことを仲間だと言うが、真宇が失った記憶を思い出すことには非協力的だった。
失われた記憶を取り戻したとき、真宇は囚われの鳥人たちを解放することを決意する。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
残酷な描写あり
最終更新日:2016年02月17日
近未来 SF風? 鳥人 トリビト トリの花嫁 ネット小説大賞五 ネット小説大賞感想
読了時間:約116分(57,801文字)