神立弘樹は、弟が死んでからの十年、それまでの自分とは打って変わって、真っ当に生きてきた。生前、弟はよく言っていた。「兄ちゃんは百獣の王なのさ。だから、百獣に王の座を狙われるんだ」自分が、百獣の王だと思った事はない。それでも、高校時代、神立弘樹を狙う者は後をたたなかった。悪い冗談をいうな。弟にはそういった。三十歳を前にして、神立弘樹は、再び、何か得体のしれない組織に狙われるようになった。敵は、百獣の王だった。
百獣の王 男 ハードボイルド タフガイ 王道 OL/サラリーマン 高校生 現代(モダン) 残酷な描写有り
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