かつて、大陸と呼ばれる多くの国と多種多様な生命が溢れる世界があった。
国と共に大陸を渡り歩き、未踏の地を探求する『旅人』と呼ばれる存在が自由に歩ていた大陸の地。
しかし、62年前に突如起きた【大規模な魔物化】、のちに『ディアボリック・メタモルフォーゼ』と呼ばれる現象によって多くの国が滅び、生態系すら塗り替えれた地で人間たちは生きてゆく。
そして、その惨劇によって『旅人』の存在すら徐々に過去の者へとなっていった。
そんな歴史の中で、一人の男と一本の剣が大陸を歩いたという。
男は自らを『旅人』と名乗り、剣は音を鳴らし、癒しを与えると話した。
あらゆる種が闊歩し、溢れる大陸を一人と一本は旅をした。自由に、喜劇的に。
そんな彼らを見た者たちは彼らをこう呼んだ。
『ギンユウシジン』と。
これはある少女へと語られる、すでに終わった物語である。
※この小説にはオリジナルの世界観やオリジナルモンスター、オリジナル種族などが登場します。
オリジナル ファンタジー ハイファンタジー 旅人 語り
読了時間:約129分(64,034文字)