半世紀ほど先の未来、VRMMOをエンジョイする一人の老人がいた。
8bit(初期テレビゲーム)世代の彼は、VRの夢とロマンに魅せられていた。
何千、何万というVRの戦場を剣戟散らせながら渡り歩き、残り少ない命の炎をその瞬きに費やした。
そして彼は、VRの戦場で最後の時を迎えた。
「死せる兵(つわもの)の御霊よ、我が願いに応えよ!!我が護り手として!!」
いつかの時代のどこかの場所で、その呪詛は紡がれる・・・。
そして、人を一人も殺したことが無い、VR界の兵(つわもの)が異界に顕現する。
「あれ?新アプデ?新イベント?え?ご令嬢の護り手?なんじゃそれは?」