話の舞台は青と緑の名も無き星。
そこには虫と、自然と、それと酷塊。同じ言語で仲良く共存して暮らしていた。しかしある日、酷塊は虫たちを裏切り、虫たちの領域を侵攻していった。大地が言うには『余計な知識を蓄えすぎた』とのこと。
そして広海はこう言った。『知識を蓄えすぎた酷塊は二度と我々と共存することなどできない』と。
酷塊は自らを『ヒト』と名乗り、虫や植物達を蔑み始めた。
繋がりを断たれた虫たちは怒りと諦め等の複雑な思いのまま、その虫ごとに別々のコミュニケーションを作り上げた。
だから、虫たちは本能(潜在能力)的に酷塊の言葉を理解出来る。
主人公は虫のシオル。
個々の名はあるが何の虫かは分からない。
彼は酷塊の捨てた紙の束で独学する知能のある虫。
外界の言葉や思想を学び、いつか紙の束の一つに書かれた憧れの地『アークスフィア』を目指して旅に出る。
この作品はAmebaの派生、『みんなの交換日記』に、日記として投稿したものを纏めたオリジナル作品となっております。