作品一覧全10件
連載 完結済 705エピソード
――この世界には、ロジックと呼ばれる生命の生き様を記したテキストが存在する――  異世界に産まれ直し、第二の人生をアレウリス・ノールードとして歩み始めたが、成長するに連れて、一度目の人生そのものは夢で見た世界だったのではと思い始めた十二歳の頃、村に訪れた異端を拒む者たちにより裁判に掛けられ、罰として異界の穴へと堕とされる。  それから五年後、二人の冒険者が異端審問会の調査のために、彼と同じ異界へと堕ちる。  異界で五年を過ごした少年の心は荒み切り、物乞いの少女は生きる術すら考えられないほどに心身が衰弱し切っていた。冒険者たちは二人を連れて、異界からの脱出を図る。  そして一年。十八歳となったアレウリスはかつて自身を救ってくれた男のような冒険者となるべく、少女と共にギルドへと足を運ぶ。  これは異世界に産まれ直した意味を求めて冒険者となり、神官を憎み、そして異界を壊す物語。
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ハイファンタジー[ファンタジー] R15
最終更新日:2025年05月06日
男主人公 冒険 ダンジョン ESN大賞8 SQEXノベル大賞2 123大賞5 ロジック 異界 異端審問 神官嫌い 祝福知らず 読了時間:約8,613分(4,306,408文字)
短編
 『僕』が長い間、引きずり続けていた初恋についてダラダラと書き並べた話。 ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 ※作者の体験談ではありません。
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エッセイ[その他]
最終更新日:2023年08月17日
青春 読了時間:約16分(7,604文字)
連載 7エピソード
――故郷に帰るのは嫌なんだ。 五年間、実家には帰っていない。あの街には俺が過ごした思い出が沢山あるが、同時に沢山の嫌な思い出もある。それは良い思い出にいつもこびりついてくる。 面白いことがあった。楽しいこともあった。でもそれ以上に、投げ出して、放り出して、中途半端に逃げ出したことの方が多い。トラウマなのかと問われれば、そんなのよりはずっとずっと軽い。ただ、度々、思い出して苦しくなる。寝る前に、或いは夢の中に現れて、苦しくて目を覚ます。 そんな故郷に俺は帰ることになった。理由は、幼馴染みの家族関係に問題が発生したから。詳しくは知らない。しかもなんで俺が呼び出されなきゃならないのか全く分からないのだが、母さんからしつこいほどの連絡があったため、仕方なしの帰郷となった。けれど社会の歯車として働く俺が故郷で過ごせる時間など限られているわけで。 故郷に残した忌々しい思い出と、故郷で過ごした楽しかった頃の記憶を入り混じらせて過ごす四日間。そしてそこから続いていく、人と人との物語。 ※短編予定、および不定期更新です。
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ヒューマンドラマ[文芸] R15
最終更新日:2022年07月03日
年の差 日常 青春 ホームドラマ 読了時間:約78分(38,885文字)
連載 323エピソード
※この作品は小説投稿サイト『のべぷろ!(http://www.novepro.jp/)』にて投稿した作品となります※ ――この世界の水は、腐っている。  世界の水が腐り始めたのは二十年前より以前のこと。程なくして、世界の各地に異形の存在が現れた。彼の者たちは通称『海魔』と呼ばれるようになった。海魔は各地に蔓延り、人間を喰い、かつての生活を破壊する。それはまるで生物界のヒエラルキーの頂点に君臨し続けた人間に対する神からの罰のように。  討伐者は海魔を狩る。今日一日の、そして明日のための飲み水と食料を得るためだけに戦う。  雪雛 雅もまた討伐者である。しかし、二十歳にも満たない少女にとって、このような人の性根も、世界すらも腐った世界は過酷な環境以外のなにものでもない。 「海魔も狩れねぇ能無しは、さっさと死んじまえ、クソガキ」  だから、その男との出会いは、それまでの生活を一変させる、あまりにも劇的で衝撃的なものであった。  そしてその出会いが更なる出会いを生み、少女を人間と海魔の、世界を賭けた命のやり取りへと誘う。
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ローファンタジー[ファンタジー] 残酷な描写あり
最終更新日:2018年11月04日
異能力バトル 少女 男 人外 悲劇 ダーク 復讐 シリアス 読了時間:約2,107分(1,053,475文字)
連載 21エピソード
※この作品は、『Armor Knight』の外伝となります。  作者都合のため一時、更新を停止しております。 ――過去の炎が未だに、俺を焼いている。  小さい頃に、俺は炎に見舞われた。それが事故だったのか事件だったのか、はたまた当時の世間を騒がせた震災であったのか、今でも分からない。それほどまでに当時の俺にとって、その日々は思い出したくない過去ということなのだろう。 「あなたは本当にずっとこのままで良いと思っているの?」  平凡な日常へと回帰しつつある俺に、ある日唐突に、大して話したこともない同学年の女の子がそう語り掛けて来た。まるで俺の過去を知っているかのような口振りにまんまと乗せられ、「強くなりたいのなら」と誘われたVRロボットアクションゲーム『Armor Knight』をプレイすることになる。  その仮想現実の世界は、俺が現実で失ってしまった物を詰め込んだみたいに苛烈でありつつも、輝きに溢れていた。  ミッション、対人戦、大会と様々なルールがある中、最近の大型アップデートで追加された『ヘクス争奪戦』。アズールサーバーの対人戦ガチ勢がやや敬遠しがちなそのルールに俺は魅入られて、身を投じて行く。  ゲーム内で接する相手はNPCではなく全てが中身の入った人間だ。それでも、弱肉強食がここでは顕著に現れる。だから、“強ければ全てが許される”傾向にある。小山が俺に訴えたいことは、察するに『この世界で強くなれ』ということだろう。  それでも、こんな世界にも癒しを与えようとする人も居る。ファニー・ポケットも、その中の一人だ。あの人はいつもキラキラと輝いて、眩しく見える。  何故、そうも輝き続けることが出来るのか。何故、そうも燃やし続けることが出来るのか。その燃料は、その情熱は、一体どこからやって来るのだろうか。その秘密を知りたいと思った。  だからこれは、童心に残る炎に怯える俺が、失った物を取り戻して強くなろうと足掻く物語だ。
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VRゲーム[SF]
最終更新日:2018年11月04日
青春 近未来 人工知能 男主人公 ロボット ゲーム 一人称 VRMO 読了時間:約189分(94,294文字)
連載 完結済 8エピソード
 夢を持って高校に進学したわけじゃない。夢を持って、大学受験をしようとしているわけじゃない。  ただ、周りがそうであることが当たり前みたいな雰囲気を出すから。親がそうしろって言っているように思うから。  高校三年生。ひたむきに勉強や部活に打ち込むでも無く、人生において最後の一年間を味わうかの如く大切に過ごすわけでもなく、ただなんとなく過ごしていたはずなのに。  どういうわけか卒業生の残したノートを参考に、演劇部の脚本を書かされている。それもこれも母さんに勝手に部屋を掃除されてポエムノートを発見され、三者面談で声高に「ウチの子には凄い才能があるんですよ」と担任の先生に語ったせいだ。この事実は一部のみが知り、けれど噂という形で流布された。  なので、「白瀬君は物語を書くのが上手」とか「執筆能力がある」と、意味の分からない持ち上げ方をされて、半ば強引に、押し付けられた。  別にそれがキッカケになったわけではない。ただ、これのせいで授業が終わればその足で家に帰り、ゲームをしていたはずの俺は放課後まで居残ることが増えた。  だから、部活動中の彼女と鉢合わせになることさえも、増えてしまった。  彼女は俺の前ではいつも偽りの表情を作る。傍目から見て可愛らしく、愛らしく見えるように。俺だって友達と話す時は大体、口が悪いから友達未満の前では猫を被るから、彼女も素の表情を見せまいと努めているのだろう。  ただ、俺は中学の頃から知っている顔を向けて欲しい。一生懸命に打ち込み、努力し、裏も表も無い、普通の表情を……なんて、そんなのはワガママだ。  考えない方が良い。気付いていないように努力した方が良い。  そうすれば、世界は一気に覆りはしないのだから。  想うなんて馬鹿らしい。心を向けてもらいたいなんて願望だ。そして、言葉にしなくとも伝わるだろうと考えている自分自身が気持ち悪い。  だから、 不思議に思うくらいが丁度良い。秘めているのが、俺にはお似合いなのだ。
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ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2018年08月01日
日常 青春 ラブコメ 一人称 ほのぼの 高校生活 読了時間:約79分(39,058文字)
連載 完結済 645エピソード
 『Armor Knight』。それが僕が“また”プレイすることになったVRゲームの名前だ。  ただし、キャラの性別は女性で。これは幼馴染み命令であって、僕の趣味ってわけじゃない。  VRゲームが脳に及ぼす影響は甚大だ。確かに脳に新鮮な体験を与えることで、新たな発達を促すこともある。しかし、ゲームでなんでも出来ると思い込むと、現実のことなんて捨て去って、性格や感情すら歪んでしまいかねない危うさを秘めている。僕もまたその一人だ。熱中し過ぎて、自分を壊し掛けた。心はギリギリのところで踏みとどまってくれたけれど、踏み越えてしまいかねない状況が続いている。  それでも幼馴染みが僕をゲームに誘ってくれたのは、恐らく僕がゲームをしなくなってから干物のように生きていたからだろう。平凡な日常、つまらない毎日、下らない人生。イベントなんてどこからも発生しない世界。歪んだ心が退屈を訴えていたから、再び触れることになったゲームの世界は、やっぱり沢山の魅力に満ち溢れていた。性別を偽って遊ぶのはなかなか、苦労するけれど……。  僕の身の回りの環境が少しずつ変わって行く。出会いは感情の起伏を呼び覚まし、そこから紡ぎ出されるどうしようもない現実は、それでも必死に人生を歩んでいる人の生き様を教えてくれる。やり切れない思いに狂った人との戦いは、怠惰に生きている自分自身への問い掛けでもある。  だから僕は、辛くて苦しいだけの人生を、見つめ直し、痛みを伴うことがあっても歩き出す。壊れた心を、ひび割れてしまった心をどうにかこうにか繋ぎ止めながら――
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VRゲーム[SF]
最終更新日:2018年07月08日
青春 VRMO ロボット 高校生 幼馴染み ボーイミーツガール? ゲーム 新人発掘コンテスト2 ESN大賞4 読了時間:約5,111分(2,555,154文字)
連載 完結済 13エピソード
 なんとか就職先を見つけ、日々、仕事に明け暮れている僕の元に高校の同窓会の招待状が届く。久し振りの同級生との昔話に花を咲かせつつ、お開きになったところで僕は“ハチ”に声を掛ける。  その日にハチと連絡先を交換したわけだが、ある日、旅行に誘われる。なにを思ってかは知らないが、特段、深く考えることもなく、そしてスケジュールに空きがあったためこれを承諾する。  一つ、失念していたことがあった。僕とハチは確かに高校時代の、ひょっとすると一番仲の良い友人であったかも知れない。  けれど、僕とハチの間柄は一言で表すならば“仲の良い男女”であった。  旅行に誘って来たのは、友情からか、はたまたそれ以外のなにかからか。僕は『男女の友情論』に翻弄されながら、そしてハチの真意を探ることとなるのだった。  けれど、そんなことを考えている時点で、既に『男女の友情論』など崩壊していたのだ。  これは女性であるハチとの、一泊二日の小旅行に起きた、一つの変化の物語。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸] R15
最終更新日:2016年06月07日
青春 友情? 恋愛? 男女 旅行 昔と今 読了時間:約66分(32,843文字)
連載 完結済 11エピソード
 過去の話をしよう。自分の置かれた環境、状況に適応できずにもがき苦しんでいた中で、それでも前を向いてこの道を歩くのだと決意した、ある夏の出会いの話をしよう。  その出会いが、その想い出が僕を未だに勇気付け、そして日々の糧としてくれている。もしも、その出会いが無かったならば、ひょっとすると今の僕はここに居ないかも知れない。  それほど僕にとっては大切な出会いであった。  だから、またどこかで会うことがあったなら、話がしたい。今に至るまでの苦しい苦しい人生の中で、どれだけ彼女が僕にとっての希望であったかを、語り明かしたい。  その日が訪れるまで、どれほど掛かろうと構わない。僕の中にある灯火は、ずっとずっと心を照らし続けているのだから。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2016年06月04日
青春 過去語り 少女 恋 挫折 諦めない 読了時間:約61分(30,311文字)
連載 完結済 8エピソード
※この作品は小説投稿サイト『のべぷろ!(http://www.novepro.jp/)』にて投稿した作品となります※  この世界はイメージの押し付けで出来ている。周囲からの“それ”から逃げ出せなくなった者は、どう足掻いたって這い上がることなんてできやしない。  しかし、そんなことはもう過去の話になる。己はそれを受け入れたのだ。享受したという言葉は少々、道理が良い言葉を遣うつもりはない。これはいわゆる諦観だ。  己に押し付けられたイメージに、そして己自身が押し付けたイメージに縛られて、そしてそのイメージに相応しい人生を送っている。  ただ、それを受け入れたときから己は“負け犬”の臭いを放つようになった。それはどこに居ても付いて回って、どれだけ体を洗っても落ちることのない、己のレッテルそのものだ。 「ぶち壊してみませんか?」  楽しそうな話だ、と己は思ったのだ。  だからこれは、負け犬の臭いを放出する己――綿貫 創が、白神 舞に弄ばれるだけの、小さな復讐劇。レッテルに抗うのではなく、そうなってしまった己自身の心の傷を更に抉るだけの物語。  妄想に喘ぎ、過去に苛まれ、現実に身を委ねる己が、有ったことを淡々と連ねて行くだけの、下らなく、微塵も面白くない御話だ。
作品情報
現実世界[恋愛] R15
最終更新日:2015年03月18日
日常 文学 現代 孤独 独白 悲観的 イメージ 読了時間:約293分(146,248文字)