手を伸ばせば届くような気がした。助けられなかったその人が、そこにはいたのだから。 本人の意思とは無関係に始まった国の救出劇。 爆弾(？)とバズーカを作ってはみたものの、せいぜい熊を追い払う程度。 悩んだ挙句、こいのぼりと家を作ってしまった。 人ごみに紛れる守護神、野望が生み出した神殺しの毒。 紅葉散る時、愛する国を守るのは……神か、人か。 或いは、その双方か。

この先にはきっと、誰かの心がある 右手の人差し指で指し示した他人の心が見える。そんな能力を３年前に手違いで得てしまった高校生の一日。 今日はちょっと迷子を探してみようか。

息を呑む展開は、夢の中で繰り広げられた。 目を覚ましてみても、その身に実際に起こった出来事のように、感覚は残っている。妙なリアリティは、その脳に焼きついていた。 朝、目を覚ました一瞬は、そこがどこだかわからない。 数瞬前に目の前に広がっていた光景はどこだと、探してしまう。 「夢だった」 その一言で片付くと知りながら。

ハロウィン前夜に集まった彼らのひととき。

人形という存在の物語。

夏のある日、窓から聞こえた数名の悲鳴。 それは小さな戦争を知らせる声。 少しだけ、子供を見ていた。そこに学ぶべきものが、確かにあった。

死ぬことは、悲しいこと。 けれども、それだけで終わらないで欲しいと思う。 美しい死とは、一体何か。

十人十色ってこういうことなのかもしれない、ふとそう思った。