その昔、鬼と呼ばれ、恐れられていた種族があった。
鬼の中には人間との共存を目指す者もあったが、人々の記憶に色濃く残っていた恐怖が、それを拒んだ。
人間の町に暮らす、一人の鬼の娘。
娘はいつも、自分の本当の姿を隠して生きてきた。
「わたし、だれにも言わない、から……」
はじめてできた、人間の友達。
しかし、楽しい日々が訪れることは無かった。
「これ……で……いいん、だよ……ね……」
最後の鬼の姿を描く、和風ダークファンタジー。
ダーク 女主人公 人外 和風 超能力 近世 鬼 和風ファンタジー GC短い小説大賞
読了時間:約9分(4,416文字)