作品一覧全1件
短編
 六月の終わり。大学二年生の岡本紗恵と柴田亜美は、その日最後の講義を受けている途中、突然の豪雨に見舞われた。直後に合コンを控えていた二人は思案した末、雨中を出発することに。しかし朝から上天気だったため、どちらも傘を持っていない。そこで亜美が思い付いた手は、校舎入口に放置してある傘を無断で使用するというもの。反対する紗恵に、次の日には返すからと約束した亜美が選んだのは、一本の黄色い傘だった。  それより少し後、同じ大学の一年生、二宮聖香が近所のコンビニ前で雨宿りしていたところをナイフでメッタ刺しにされ、殺害された。  事件の詳細を、翌日、大学のテレビで知った紗恵が、午後からのアルバイトを終え、スマホを確認すると、二日酔いで学校に姿を見せなかった亜美から、泣き声と絶叫から成る伝言メモが残されていた。  急いで亜美の部屋に向かった紗恵は、そこで聖香が死に至った経緯の真相を知った後、次々と不可解な現象に襲われる。
作品情報
ノンジャンル[ノンジャンル]
最終更新日:2016年03月21日
ホラー 事件 殺人 傘 雨 読了時間:約43分(21,326文字)