「願いが叶うと、記憶を一つ失うんだ」
願いが叶うと噂の「紺碧の洞窟」を目指して五人は旅を始めた。
親の再婚で居場所がなくなった花木碧理。
彼女と別れたい赤谷慎吾。
彼氏と別れたくない高田翠子。
親のダブル不倫が原因で不登校になった白川美咲。
そんな四人が心配で一緒に行動することになった森里蒼太。
願いは叶った。
だが、その願いは当初の予定とは違う形となり記憶を失った。
五人で過ごした三日間の記憶だけが消えてしまう。
そんな中、花木碧理だけが三日間の記憶を覚えていた。たった一人苦しみながら。
だが、十月の半ば、一気に事態は動き出した。
碧理以外の四人に、記憶を失くした三日間の間、それぞれが大切にしていたアイテムが見つかったからだ。
それを不思議に思いながら四人も動き始める。
記憶を取り戻し、何があったのかを探るために。
一人だけ記憶がある花木碧理は、どうしても口を割らない。
だが、碧理もまた記憶を一つ失っていた。
真実は、もう一度訪れた紺碧の洞窟で明らかにされる。
消えてしまった管理人と失くした記憶。
どの記憶が真実なのか。五人は高校生活最後の夏休みをどういう想いで過ごしたのか。
その記憶を探して奮闘する。
カクヨム、エブリスタにも掲載済みです
学園 現代 冒険 青春 タイムリープ ミステリー 記憶喪失 夏休み 家出 高校生
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