部屋に引きこもって「運命の女神様のルール」という乙女ゲームをやっていた時に、プレイしていた世界に転移してしまいサトウ・セイとして暮らす。 　この世界は空に浮かび移動する大地と大陸の半分をローウェル王国の魔王が支配していた。貴族が住む王国と平民が住む連邦や共和国。それぞれが魔王に対抗しながら生きていた。 　そんな時に空から悪役令嬢のラフィア・ローウェルが落ちてきた。 　彼女は魔王の娘だった。才能がないだけで家族から見捨てられた彼女と暮らすうちに、サトウは彼女に恋をする。傷つきながら生きるサトウは魔王に殺されて、この世界で転生をして自身の娘のキュロットになって生きることになった。 　膨大な魔力と異質な魔法を使う魔王。それを支えるローウェル王国を倒すと意気込む隣国の巨大なバーキン連邦は、古代ドラゴニアの技術で世界支配を企むローウェル王国に対抗する人たちが存在する国だ。 　そんなバーキン連邦も安心できない。サトウとラフィアはバーキン連邦では貴族に分類される。平民の国では潜在的な敵意が見え隠れしていることに辟易していた。 　いつしか神の器として魔王に見出されたサトウは魔王と融合することになってしまう。 　彼を救いたいラフィアは世界の敵となったサトウを明確な敵として殺すことを決意するが、心のどこかではラフィアはただサトウと幸せになりたいだけなのにと嘆く。 　二人は幸せを掴むことができるのか。